電験三種にCBT試験があるらしいけど、よくわからないから筆記方式かな・・・
こんにちは、電太郎です。
電験三種の受験方式に筆記とCBT方式の2つがあることをご存知でしょうか?
知っていても受験までに実態がどうなのかを調べたり、曖昧な情報でどちらかを選択できず筆記にしてしまう方もいらっしゃると思います。
本記事では、CBT方式の概要をわかりやすく解説し、受験される方がどちらを選択するかの手助けをします。それではどうぞ!
CBT方式ってなに?
まずはCBT方式ってそもそもなんなのかから解説します。
CBT方式の概要
CBT方式とは、従来の電験三種の試験で実施されていた筆記方式(問題用紙とマークシートを用いて行う試験方式)に加えて、令和5年度から導入されたパソコンを用いて行う試験方式です。
こちらの受験者専用サイトで操作説明と試験体験を実施することが出来ました。
このような形で出題をされるようです。
後で見直すをつけておくと、後でその問題を確認できるのもいいですね。
試験を主催する電気技術者試験センターの導入目的としては下記が挙げられています。
受験者の利便性の向上 ・4週間程度を予定された受験期間 ・試験会場、日時を自由に選択できる ・試験会場は全国に約200箇所 ・試験日の3日前まで試験会場と試験日時の変更が可能
CBT方式で受験を申し込む際は、受験申し込み期間は、筆記方式と同様の期間で、申し込み方法もインターネット申し込みまたは郵便申し込みが利用可能です。
筆記試験とは違い、受験票の発送はなく、受験者マイページで試験日程・会場の案内を確認した上で試験会場に向かう必要がありますので注意しましょう。
例年、申し込み期間は試験日の4ヶ月前くらいになっていますので忘れずに申し込みしましょう。
また、申し込み期間内であれば、CBT方式にした後でも筆記試験への変更が可能です。
迷っている方は、変更可能期間を確認しておきましょう。
参考に令和5年度の実施日程案内を貼っておきます。
※参考ですので、実際に申し込まれる際は公式のものをご確認ください
出題形式と解答方式
CBT方式の出題形式は下記のようになります。
試験科目と解答数 【理論科目】 電気理論、電子理論、電気計測及び電子計測に関するもの 解答数:A問題 14題 B問題 ※3題 【電力科目】 発電所、蓄電所及び変電所の設計及び運転、送電線路及び配電線路(屋内配線を含む。)の設計及び運用並びに電気材料に関するもの 解答数:A問題 14題 B問題 3題 【機械科目】 電気機器、パワーエレクトロニクス、電動機応用、照明、電熱、電気化学、 電気加工、自動制御、メカトロニクス並びに電力システムに関する情報伝送及び処理に関するもの 解答数:A問題 14題 B問題 ※3題 【法規科目】 電気法規(保安に関するものに限る。)及び電気施設管理に関するもの 解答数:A問題 10題 B問題 3題 備考 1.解答数欄の※印については、選択問題を含んだ解答数です。 2.法規科目には「電気設備の技術基準の解釈について」(経済産業省の審査基準)に関するものを含みます。 ■解答方式 各科目の解答方式は、五肢択一方式です。 A問題については、一つの問に対して一つを解答する方式。 B問題については、一つの問の中に小問を二つ設けて、それぞれの小問に対して一つを解答する方式。
簡単に言うと、全て筆記試験と同様です。学習方法を、変える必要がないのでいいですね。
1年目に筆記で不合格だった科目を、次の年はCBT方式で受けるのも試験内容が同じなので簡単に選択ができます。
合格発表形式
公式に下記のように記されています。
後日発表。 試験終了後に受験レポートが配布されます。 試験後の画面及び受験者マイページにて得点が確認可能です。(合否の記載なし) ※受験者マイページへの反映には数時間程度かかります。 ※採点等に関するお問い合わせには一切お答えできません。 合否発表につきましては、上記一般財団法人電気技術者試験センターHP又は、受験案内をご覧ください。
合格発表自体はその場ではありませんが、試験後に自分の得点がすぐ分かるのはいいですね。
筆記試験のときは、自己採点を誰かが解いて出した速報でするしかありませんから、ギリギリ60点とかだと合否発表されるまで不安に苛まれます。笑
科目別に選べるの?
例えば、理論だけは筆記試験を受けて、電力、機械、法規はCBT方式で受けるということができるかといった内容になります。
結論から言うと、科目別に別の方式では受けられません。
CBT方式を選択する場合は、全ての科目をCBT方式で受ける必要があります。
試験に持ち込みできる持ち物は?
試験に持ち込みできるものは、電卓のみになっています。
筆記用具は持ち込みが不可となっており、テストセンターにて渡されるボールペン、メモ用紙にて問題を解いていく必要があります。
最悪の場合、電卓は忘れても画面上の電卓があるようです。
直接電卓をたたいたほうが、早いので忘れないようにはしたいですね。笑
CBT方式のメリット
では次に、CBT方式のメリットがなんなのかについてです。
試験の合格率の上昇
まず気になるのは、CBT方式で受けることで合格率が上がるのかどうかですね。。。
結論から言うと、試験方式ごとの合格率の違いは公式からは発表されていません。
では、いったん合格率の推移から確認して見ましょう。
令和5年度にCBT方式が導入された一回前の試験から合格率は上がり始めていますが、令和5年度上期に導入された後はさらに上がってます。
CBT方式が導入されたことにより、電験三種の取得がより簡単になったデータから言えるのではないでしょうか?
これは過去問重視での学習が可能になったことが大きな要因と推定します。
CBT方式は、出題者側の立場から考えると様々なタイミングで個別に受験する受験生の方に、ランダムのパターンで出題しなければいけない試験方式です。
自分が出題者であれば、そんなに多くの数の問題を新しい問題で検討することはできませんよね。
おそらくほぼ過去問の使い回しであることが想定されます。
と言うことは、学習のTodoが理論理屈から理解することであった今までの電験三種の学習方法から過去問を理解することに切り替えられるんですね。
これはかなり学習のハードルが下がったと言えるのではないでしょうか。
ちなみにXの口コミも確認して見ましたが、CBT方式で過去問から60%以上出題されたというアンケートに対して回答者の8割の方がYesと答えていました。
残り2割の方も正直、過去問かどうかがわからなかっただけではないかと想定します。
ということは過去問を完璧にすれば60点が取れるということですね。
これは電験三種を受けられる方の大きなメリットですね。
過去問はTAC出版のものが解説が丁寧でおすすめです。
科目ごとに試験日を選択可能
次のメリットは科目ごとに試験日と試験時間を選択できることです。
筆記試験の場合は、1日で最大4科目の受験が必須で、試験時間も朝から夕方までのぶっ通しで試験の他に体力とも戦わないといけません。
私は、初年度4科目受けたときには機械科目の途中くらいからかなりきつくなりました。
ですが、CBT方式での受験では1ヶ月間程度の試験期間に4科目を好きなタイミングで受験すればOKになっています。
ということは1科目ずつ1週間おきに受験することができるということですね。
これは体力的にも全科目全快で受けることが出来ますし、直前に1科目に集中した学習期間を1週間取れるメリットもありますね。
1週間あれば過去問の最終追い込みはできると思いますので、これはかなりいいですね。
近くで受けられる
3つ目のメリットは近くで受けられることです。
筆記試験でも会場は多く存在するのですが、受験票にランダムに記載されますので自分で選ぶことはできません。
ですが、CBT方式では全国の会場から先着順で選ぶことが可能です。
なので、なるべく自分の家の近くや勉強している施設の近くで会場を選択しておいてギリギリまで学習の追い込みをかけることが可能です。
先着順なので、予約が始まるタイミングをチェックしておいた方が良さそうですね。
CBT方式のデメリット
次にCBT方式で考えられるデメリットについてです。
私が考えるCBT方式のデメリットは1点のみです。
それは、試験までの学習可能期間が1ヶ月短くなることです。
筆記試験に比べて、試験が開始が1ヶ月早いのでその試験日に向けて学習を開始しておく必要があります。
でも、結局は試験日が近づいてきて自分が必要だと思っている学習期間ギリギリまで勉強しない方がほとんどだと思いますのでこれは大きなデメリットにはならないのかなというのが個人的な意見です。
筆記試験を受けるならこんな人
では、これだけメリットだらけのCBT試験にもかかわらず、こんな人は筆記試験を選んだ方が良いのではという部分を紹介します。
パソコンを使い慣れていない人
まず1つ目は、パソコンの操作が全くわからないような人です。
電験三種は年配の方でも受けられている方がいらっしゃいますのでパソコンが使えない方もいらっしゃるかなと思います。
操作としても、マウスの操作くらいですので簡単ではありますが、全く使用したことがないとなると想定外の事象が発生する可能性がありますので、リスクをとらず筆記試験を受けた方が良いかと個人的には思います。
それでも、CBT方式で受けたい場合は、試験の体験版でしっかりと試験の感覚を確かめてからなら受験できると思いますので、上の体験版でご対応いただければ幸いです。
問題用紙を持ち帰りたい人
2つ目は、問題用紙を持ち帰りたい人です。
CBT方式は問題もパソコン上の表示で、試験会場で渡されるメモも試験終了後に回収です。
自分で夜に絶対に見直しをしたいとか、自分が受けた記念に本番の問題用紙を残しておきたい想いがある方は筆記試験にしましょう。
問題とメモを交互に確認するのが煩わしい人
3つ目は、問題とメモの交互の確認が煩わしい人です。
CBT方式は、問題をパソコンで確認した後に、メモで計算をして、解答はパソコンを操作するという行為を継続する試験方式になります。
メモしているうちにどんな問題だったかを確認するために、また顔を上げたり、下げたりの繰り返しになることが想定され、これが意外に大きなストレスになると思います。
これを嫌う方は、筆記試験を検討しても良いかもしれません。
ここでも、過去問対策をしっかりとしておくことが重要ですね。
問題を見た瞬間に、既視感があると何度も確認する必要がなくなります。
念入りに準備しておきましょう。
まとめ
電験三種のCBT方式の内容に関して、解説させていただきました。
まとめは下記です。
・CBTは利便性の向上を目的として令和5年度より電験三種に導入された ・4週間程度の学習期間があり、試験日時、会場を自由に選択できる ・科目別に受験方式を変えることはできない ・持ち込みできるのは電卓のみ メリット3点: ・ほぼ過去問使い回しが想定されるので合格確率が向上する ・科目ごとに試験日を選択できるので最後の追い込みがやりやすい ・試験場所を自分で選べるので試験ギリギリまで追い込みができる デメリット: ・試験期間が筆記試験の1ヶ月前なので学習期間が短くなる 筆記試験を受けるのを検討する人: ・パソコンを使い慣れていない人 ・問題用紙を持ち帰りたい人 ・問題とメモを交互に確認するのが煩わしい人
あくまでも、個人的な意見にはなりますので、自分がもっとも納得できる形での受験を選択していきましょう。
ただ、電験三種に今年度から導入されたCBT方式での受験データが集まってきて、主催者側で合格率に対する対策を講じられる可能性も想定されます。
今が、チャンスですのでしっかりと情報は集めて、電験三種をゲットしましょう!
以上です、読んでいただきありがとうございました😊
コメント
I like the efforts you have put in this, regards for all the great content.